投稿者:志田正次 編曲:志田正次
ピアノ五重奏(Fl、Ob、Cl、Fg、Pf)
(キー)F (難易度)中上級
(投稿者コメント)
作者が生まれ育った宮城県石巻市は、東日本大震災で最大の犠牲者(3277名)を出した街です。
震災以降、各方面から物心両面にわたるサポートのほかにも、国内外の音楽家の方々からも「音楽によるご支援」を頂戴いたしました。
その恩返しの意味を込め、「被災地・石巻から音楽による発信はできないものだろうか?」という思いから始まったのが《いしのまき室内楽広場》です。
石巻ゆかりのプロの演奏家が地元の若い演奏者を指導しながらひとつの音楽を創り上げるという画期的な演奏会です。
2019年5月に開かれた《いしのまき室内楽広場vol.2》のアンコール曲として依頼されて書いたのが、この「FURUSATO」です。
コンサートでは、vn、ob、cl、fgとピアノによるアンサンブルでしたが、今回はvnパートをflに書き換え、より汎用性の高いピアノ五重奏版にarrangeしました。
元々は2コーラスでしたが、今回のarrangeでは更に1コーラスを書き足しました。
「故郷のルーツにあるものは何一つ変わらない」というメッセージを込め、ピアノ伴奏部は3コーラスとも意図的に同じフレーズにしましたが、木管パートが織りなす発展的なアンサンブルは、被災地・石巻の震災前⇒現在⇒未来を連想させる仕上がりとなっております。
尚、初演の際には、読響首席fg奏者の井上俊次氏、仙台フィルvn奏者の長谷川康氏、国際的ピアニストのゲルティンガー祥子氏らによって演奏されました。
キーはFで中上級者レベルのarrangeとなっております。